しかし、借金の全部が無くなったのではなく、引き続き借金があることに変わりが無い枯れ男の借金物語は、まだ終わることなく続きます。
それでは第二章「続・借金生活編」をスタートします。
枯れ男の展開、如何なるものぞ。
時は平成9年の3月、消費者金融などの借金を両親に肩代わりしてもらった枯れ男。
残っていた借金の銀行カードローンも順調に減ってきた。急速ではないが、以前のように返済してすぐ借りるという繰り返しがなくなったので。
銀行カードローンは消費者金融と比べると利息は当然低いので、定額の返済でも元金の減るスピードが違うのである。
会社の給料も残業を含めると手取りで20万弱だったので金銭的にも若干の余裕がでるようになったのもこの頃である。
数ヶ月はパチンコから遠ざかっていたが、日頃の楽しみがパチンコであった枯れ男は時々パチンコ店へまたしてもいくようになった。
借金しなけりゃいいだろう。銀行のカードローン返済なら以前と比べると楽勝だから。
何が変わった?借金の額だけ?
ギャンブルに対しての姿勢は何も変わっていない枯れ男だった。
競馬のほうも、日刊スポーツを使った予想馬券本からますます機械的な手法に拘りを強めていった。
どこかにプラスにできる方法はあるはず。
勝てる方法を見つけたら、今までの借金以上に儲けることができる。
勘違いも甚だしい。勝てるという思い込みでギャンブルをしている自分を正当化していた。
かろうじて、借金を増やさないで凌いでいたのが正直なところ。
そんな生活を続けていたものの、彼女との結婚も話が進んでいた。
結婚を考えているなら、余裕があるなら借金を少しでも多く返済しなければならないのに。
彼女も借金が残っているのは知っていた。枯れ男が真面目に返していることを信じて。
【振り返ってみて】
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